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ビル・ヒコックのお話かと思いきや、ゲイリー・クーパーはヒコック役ではなくって、お尋ね者の役(ヒコック役はよくわからんオジサン)。しかもクーパーは登場早々、ヒコックに射殺されてしまう? という驚きの映画開始ですが、心配ご無用、これはただの死んだふり。彼のチャッカリした面を印象付けたところで、物語は、目から鼻へ抜けるような主人公と、新任保安官との珍道中、となります。この保安官ってのが何とも頼りなく、よってこの二人からなるコンビがなかなかに面白い。クーパーはちゃっかり自分が保安官の顔をし、ホントの保安官は助手扱い。なにせ頼りないんだから、仕方がない。で、以下、彼らが悪徳一味と対決する展開は、まあお約束みたいなもんで、これはこれで楽しい。そしてさらにそこに、このコンビと保安官の許婚との三角関係を絡めてきたのが本作のミソと言えばミソ、な訳ですけれども、ただ、ラストがねえ……この三角関係の顛末、そんなんでいのか~! と文句のひとつも言いたくなる、身もふたも無い(ある意味意表をついた)ラストでして、これは、ヒーローたるクーパーがヒーローの資格を失った瞬間、逆に頼りない男の方がヒーローとなる瞬間(あるいはヒーローとなりえた瞬間)なのですけれども、この新ヒーローの方にスポットライトを当て切れない、何とも気のきかない映画です。
【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-10-08 00:04:46)
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