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《ネタバレ》 伝説のスナイパー、トーマス・ベケット。その彼が、「消息不明」だとか、「実はひっそりと死んでました」だとか、「いやいや、実は生きてました」だとか。「あの人は今」みたいな設定が、近年存在感の薄いトム・ベレンジャーご本人の印象とも重なって、何だかイヤなリアリティがありますな。まさに「あの人は今」状態。4作目の出演をサボる(?)と、こういう事になるのです。
その4作目とやらが、あまりにもヒドい激安作品、いや、作品と呼ぶことすらためらわれる程の出来だったのですが(それは言い過ぎか)、5作目は何とかそれなりのレベルに。後半になってようやくトム・ベレンジャーの表情も、「やっぱり俺が出ないと山猫シリーズはダメだろ」、と心なしかドヤ顔に見えてきたりして。気のせいだとは思うけど。 でも、まあ、安い方の部類に入る作品には違いないでしょう、なあ。これも。往年の勢いは無く、精彩に欠きます。 ロケーションなんかは悪くないですけどね。中盤、ブランドンが敵と一対一で戦う場面、荒野に石柱みたいなのが林立していて、自然の造形物なのかそれとも人工物なのかワカランけれど、なかなかナイス(しかしこの石柱、撮影で傷つけてもいいもんなんだろうか、と変なコトが気になったりもしますが)。あと、「大佐」とやらがいるリゾート地みたいな所の光景も、なかなか風光明媚でよろしいかと(あ、そういやこの大佐って、『メジャーリーグ』のヒトだったんだね)。 ついに父と子が出会う場面、キャラ的にも「涙、涙のご対面」という訳にはいかんだろうけれど、こんなに何の思い入れも工夫もない淡々とした描写だけで終わっていいんだろうか。あるいは終盤のスナイパー対決、こういうシーンは互いの位置関係をうまく描いてこそ盛り上がるところだろうけれど、こんな雑な描き方でいいんだろうか。いろいろと物足りない部分は、あるのですが。 【鱗歌】さん [CS・衛星(吹替)] 5点(2021-02-07 14:53:59)
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