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《ネタバレ》 地面の中に人食い生物がいるってのは、『地に飢えた白い砂浜』とか『トレマーズ』とか、まあ一応世間的には「有り」な設定なのかも知れませんけど(本作の場合はスキー場が舞台で、「雪の中」ですが)、あくまで人を襲うのはサメでなければならぬ、しかも背ビレを出して襲いかかってこなければならぬ、というのが、律儀というか、何も考えてないというか・・・。
雪の上をサメの背ビレが走ってくる、見るからにマヌケでちっとも怖くない。いや、実際にこんな背ビレが襲ってきたらそこそこ怖いかもしれないけど。でも、今どき、こういう「背ビレだけ」というCGの節約、心がけとしてはいいんじゃないですかね(雪の中からCGサメが姿を現してしまうと、もう手の付けようがないくらいマヌケに)。 あと、雪山でジョーズ映画、だけどちゃんとビキニをお姉さんを登場させてくれるサービス。いったいいつまで風呂入ってるんだよ、と言いたくなるくらい延々と風呂に入っているのですが、もちろんここにもサメは襲い掛かる。風呂の中でサメに襲われるなんて、いや、なかなか無いことですよこれは。 いったいこのサメ、全部で何匹いるのやらよくわからず、断続的に襲撃シーンが繰り返された後、パニックは突然、終結してしまいます。主人公たちが襲いくるサメと麓で死闘を繰り広げている一方で、山の方では、そんなことは露知らぬ日本人のお姉さんスキーヤー、さあ滑ろうと思うと何やら丸太のモニュメントらしきものが散乱している。邪魔だわね、と一本一本丸太を立てていくとアラ不思議、麓で戦っている主人公たちの眼の前から、サメが一匹一匹消えていく。どうやらこの丸太、サメを封印する結界か何かだったらしいのだけど、それを復元しているお姉さんも気づいていないし、主人公たちもあまり事情が呑み込めてないし、何より、まさかそんなのがオチだなんて我々も信じられない。まさか万年雪じゃあるまいし、毎年雪が解けたら倒れてしまうやんか、とかツッコむ気もおこらない。いや参りました。 ま、恐怖の発端はツマラないものでも構わない、と、『スウィートホーム』で黒沢清も言ってたことですし(言ってないか)。 【鱗歌】さん [DVD(字幕)] 2点(2016-10-06 12:51:24)
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