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殺人現場に残される紅の折り鶴。紅鶴屋敷にまつわる怪事件を、いつもヘラヘラしていていかにも頼りない橋蔵若さまが、快刀乱麻を断つかのごとき名推理で解決してみせる。ホント、こんな真剣みのカケラもないニヤけた若造に、涼しい顔でやすやすと解決されたんでは、悪人どももたまったもんじゃないと思いますが、推理して良し、戦って良し、ニヤついて良し、大川橋蔵の大スターぶりを大いに堪能できます。
それにしてもコレ、オモシロい。暗がりで顔を上げればそこにはきっと(妙にオドロオドロしい顔で)人が立ってて「ギャーッ」と驚く、というカマシがムダに何度も繰り返され、極めてアホらしいのですが、アホらしくても面白いものは面白い。とりあえず、それぞれに思惑があったり無かったりする雑多な人物が登場し、思わぬ事件が発生して思わぬ展開、何だこりゃ何がどうなってるんだと思っていると、ちゃんと若さまが名推理で解決し、しかも殺陣もしっかり楽しちゃうという寸法(二刀流!)。 映画ってメディア、ミステリに向いているんじゃないか、と改めて思います。事件の断片を断片のまま提示しても、小説の場合ほど作為を感じさせない、っていうか、むしろ映画って、そういうものなのでは。 すべての映画は、ミステリである、と言っては、言い過ぎですかね。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2018-05-04 15:35:28)
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