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「マシンガンを振り回すギャング」なんて、映画の中ではよく見かける気がするけれど、いざ現実世界では誰もみたことがない、誰もその実在を確認していない、一種のUMAみたいなもんですね。
その未確認生物を演じているのが菅原文太で、何だか知らんけど岩城滉一その他、街のアヤシイ連中からはアニキとして一目置かれ、慕われている。しかしその母親(・・・三益愛子さんです)がその上を行く大ボスだったりして。ギャングの母子同士、仲睦まじく一緒に入浴したりしてるのが、倒錯的なのやら、健全な親子関係なのやら、何だかサッパリわからんのです。 で、敵の組織との抗争があったり、小池朝雄刑事に母親をつるし上げられたり(もちろんコロンボの声で)、ひととおり揉め事には事欠かないのですが、どうも物語が全体的に、締まりません。どこにももうひとつ思い入れを感じさせるシーンがなく、求心力が無いまま、何となくショボショボとお話が続いていっちゃう。 そんな中で、中島ゆたかさん、素敵ですね~いいですね~、このちょっと冷たい感じ。いいんですけどね。ですけど。クライマックスで、ここに書いちゃうのはもったいないような、実にトンデモな迷シーンを、炸裂させてくれちゃうのです。観ている誰しもが、「わはは、なんじゃこれギャグなのか」「うへー気持ちわりぃなあ、もう」「おお、これぞ純愛!」というまったく相容れない3つの感慨に、同時に襲われることでありましょう。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2018-10-14 14:53:16)
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