るろうに剣心 最終章 The Final の 鱗歌 さんのクチコミ・感想

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るろうに剣心 最終章 The Final の 鱗歌 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 るろうに剣心 最終章 The Final
製作国
上映時間138分
劇場公開日 2021-04-23
ジャンルアクション,ドラマ,時代劇,シリーズもの,漫画の映画化
レビュー情報
チャンバラ映画の一つの到達点。とは思うのですが・・・。
冒頭からテンポもよく、いやこれはいいんじゃないか、と思ったんですけどね、最初は。
しかしその後がやたら、モタつく。主人公の過去が、どうやら現在の彼に大きな影を落としている、らしいのだけど、思わせぶりにチラ見させるだけで、詳しくは「The Beginning」の方を見てね、という趣向。予告編じゃあるまいし。この中途半端さが大きなマイナスになっているように感じました。
「過去」を物語に組み込むには、セリフで示すだけのやり方もあるだろうし、映画の中でガッチリと並行して描くやり方もあるかも知れない(ゴッドファーザーPART IIみたいに)。いずれにせよ、映画を見ている中でそれが我々の心に食い込んでこなければ、それは単なる知識に過ぎない訳で。
この作品、いったんはモタついたとは言え、やがてアクションのつるべ打ち、アクロバットシーンのオンパレードになっていくのですが、画面の派手さと裏腹に、モタつき感がもう一つ払拭されない。要は、心に入ってこない。不思議なほど。
せめて、これだけ動き回った主人公が、やがて疲労困憊する悲壮感、絶望感でもあれば。パフォーマンスとしてのストーリー性。例えば昔、『大殺陣 雄呂血』なんていう映画があって、市川雷蔵も殺陣が上手い人ではないし、チャンバラのキレも悪く、派手なアクションという観点ではこのシリーズの100分の1以下じゃないかと思える。のですが、それでもなにせ、あの悲壮感。そこにしびれる。
そう思うと、この作品。せっかくここまでアクションを仕上げて、やっぱり、勿体ないなあ。と思っちゃうのです。
ただ、(これはThe Begginingにも共通しているのですが)映画の中に、「炎」というものが、大小合わせて再三登場し、これが作品を印象づけている点は、いいなあ、と思いました。
鱗歌さん [地上波(邦画)] 5点(2023-11-18 06:23:51)
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