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20世紀アメリカ文学は「犯罪」を抜きにしては語れません。例えばW.フォークナーの『八月の光』では、陰惨な事件が題材として扱われてますが、素朴な妊婦の話が交互に描かれることで、生と死、光と陰の対比が浮き彫りにされます。さてやはり「犯罪」が頻繁に登場するコーエン兄弟の映画ですが、特に本作、壮絶な現実の事件の顛末を描いて、どうして何とか止められなかったのかと嫌な気分になります。でもその一方で、シラジラしい程幻想的な光景や、妊婦役のF.マクドーマンドのユーモアと生命感が、この映画の独特のバランスを支えていて、印象深い作品になってます。
【鱗歌】さん 9点(2003-07-12 23:14:43)
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