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子供ってのは、天使の顔をした悪魔な訳で、マルセリーノ君も見事にロクなことしません。そのマルセリーノ君が、修道院の2階にひっそりと打ち捨てられているようなイエス像と、心を通わす。ここで、マルセリーノ君は、イエス様にパンや葡萄酒をせっせと持っていくのだけど、これらを盗んで持っていくのだから困ったもの、自分の食べる分を節約して持っていくのだったら美談なんだけど、とか思っちゃうのが日本人の正直な感想ではないですかね? しかし勿論、(特に最後まで)観ればわかるように、そんな単純なエエ話を描いた作品じゃないし、信心を通じて現世的ご利益を得る教訓噺でもない。ただ、どうしようもないくらいに無垢で美しくてはかないものを、そっと描いた作品ですね。こういう、小さな奇跡。まあ一人の子供が生まれてくること自体が、ひとつの奇跡なんですけれども。それがだんだん、天使の顔をした悪魔になり(笑)。
【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2014-05-11 15:43:37)
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