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コレはまあ、何に似ているかというと、やっぱし『バイオ・インフェルノ』ですね。病気に感染したらゾンビーみたいになっちゃうっつーあたり。本作は、ゾンビーそのものでは無いとは言え、ゾンビー指数はかなり高く、ゾンビー好きには格好の贈り物、ゾンビーポイント加算で高得点間違いなし。一方、映画の流れとしては、近未来を舞台としたロードムービー風。ちょいと『ラスト・カーチェイス』なども思い起こさせます(変な映画ばかり例に挙げてスミマセン)。無人と化したロンドンの街、この終末感溢れる幻想的な映像はまさに圧倒的で、強烈なインパクトを持ち、強固な映画の軸となっています。そしてそこに絡みつく、意表をついたストーリー展開。例えば---感染者に追いかけられて階段を駆け上がると、そこに待ち受ける機動隊員風の謎の人物---うぉー何だ何だこの先どうなるんだあ、と思わずにはいられない、意表のつき方。後ろからは俊足のゾンビーが追いかけてくるし、前には得体の知れぬ展開が待ち構えているしで、映画の推進力には事欠きません。しかしですね、この映画。音楽の使い方ばかりはどうも納得いきませぬ。グノー「アヴェ・マリア」やフォーレ「レクイエム」の「In Paradisum」の挿入の何ともハンパなミスマッチぶりが、どうにもこうにもジンマシン。映画のオドロオドロしさとは敢えて対照的な選曲をぶつけてきたのでしょうが、あまりにもベタベタで感傷的、意表を突くには程遠く、むしろ気恥ずかしくなっちゃう(しかし、炎上するマンチェスターを前にして流れるのがIn Paradisum(楽園にて)というのも、スゴイと言えば言えなくもないナ)。ところで、あのオヤジさんの最期、あれがいわゆる「二階から目薬」というやつでしょうか?(←違います)。
【鱗歌】さん 8点(2004-10-31 00:43:08)
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