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リチャード・ウィドマーク演じる主人公のマディガン刑事。コワモテでまるでギャングのように見える風貌、時には手荒なことも辞さないけれど、「ハミ出し刑事」モノの作品に出てくるような常人離れしたヒーローではなくって、あくまで人間臭い存在。騒動の発端である、拳銃を奪われる顛末も何だか情けないし、しばしば言動にヒトのよさがにじみ出る。何にせよ、悪人に拳銃を奪われてしまったのは彼にとって災難なワケですが、彼に限らず、登場する人それぞれ、何だかうまくいってない。彼の上官として登場するヘンリー・フォンダ、『ワーロック』の頃からすでにウィドマークの手の届かない存在である彼も、色々と問題を抱えている(こちらも善人とも悪人とも言い難く、人間臭い)。この二人の物語がそれぞれ並行して語られていく中で、思わぬところで二人がバッタリ顔を合わせる、いや別にココで喧嘩が始まる訳でも何でもなく、どうという展開にもならないのだけど、ドキリとするシーンです。というワケで、倦怠感を伴う人間臭いドラマの果てに、突如、すべてをナギ払うような銃撃戦のクライマックスがやってくる。このインパクトが凄いんだ。
【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2014-06-17 22:52:02)
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