ギルバート・グレイプ の 鱗歌 さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > キ行
 > ギルバート・グレイプ
 > 鱗歌さんのレビュー
ギルバート・グレイプ の 鱗歌 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ギルバート・グレイプ
製作国
上映時間117分
劇場公開日 1994-08-20
ジャンルドラマ,ラブストーリー,青春もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 舞台は北欧からアメリカの片田舎に移れど、はたまたイングマル(=弟としての存在)とギルバート(=兄としての存在)はかなり異なるキャラではあるけど、やっぱりこれは『マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ』の変奏曲、のように思えてくる。やや受け手の存在である主人公、彼を取り巻くいっぷう変わった人々。彼らが日々同じような奇行(?)を繰り返すことで、変化の無い日常が描かれる。しかしそこには少しずつ変化が刻まれていく。例えばハンバーガーチェーン店がやってくる、という変化だけでも、何だか愉しかったりする(変化の無い日常自体が愉しく描かれていた『マイ・ライフ~』で、変化というものが時にヤなもの、切ないものとして捉えられていたのとは趣きが異なりますが、主人公が成長過程であるか、成長していよいよ飛び立とうとしているか、の差から来るものなのかも)。で、小さいが様々なギルバートの経験が描かれていく中で、ある大きな転機が発生する。保護すべき存在であった弟アーニーを感情に任せて殴ってしまう。いやそれよりも、アーニーが独立した存在としてその感情を受け止めてしまう。そして、太り過ぎて動けない母が、息子の為とか云う理由からではなく、自らの意思で階段を上る。日常における“奇跡”って、そんなもんなのではないでしょうか。ここでふと、屋根修理オジサンがある日屋根を下りて川に入るエピソードを思い出す。大きな、極めて大きな転機の象徴。そして母の死とは、息子にとって旅立ちの時。イングマル君は“火”を制御できず不本意ながら火事を起こしてしまったが(母号泣でしたね、ははは)、ギルバートは決然と、母のため、自分たちのために、“火”を放つ。・・・と言う訳で、本来なら独立した作品をこうやってあまり(強引に)結び付けて観るべきではないのかも知れませんが、何だかグッときてしまうのです。あと、どちらの主人公も将来、尻に敷かれそうな気が。
鱗歌さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2011-10-24 23:07:57)
鱗歌 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-11-17導火線 FLASH POINT5レビュー6.42点
スプライス6レビュー5.08点
2024-11-16美女と野獣(1991)7レビュー7.06点
2024-11-10CURED キュアード8レビュー6.60点
2024-11-04バンブルビー8レビュー7.33点
2024-11-03楽聖ショパン6レビュー5.66点
2024-11-02ペンギン・ハイウェイ8レビュー6.55点
2024-11-02見知らぬ乗客10レビュー6.90点
2024-10-27ペイ・ザ・ゴースト ハロウィンの生贄6レビュー5.40点
2024-10-272266レビュー5.66点
ギルバート・グレイプのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS