オーストラリア(2008) の すぺるま さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > オ行
 > オーストラリア(2008)
 > すぺるまさんのレビュー
オーストラリア(2008) の すぺるま さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 オーストラリア(2008)
製作国,
上映時間165分
劇場公開日 2009-02-28
ジャンルドラマ,ラブストーリー,アドベンチャー,戦争もの
レビュー情報
《ネタバレ》 巻頭で、ロマンスがあったという文章が出る時点で、この映画はそういう映画なんだと認識させてくれる。であるから、史実とかなどはもう殆ど関係ないのだし、後半のサラがナラを守りたいというのは、人種云々の話ではなく、ひとりの子供を守りたいという映画になって行くのだろうし、そういう人がいたというナラが語る物語なのだと、映画の冒頭で全て語っているのだ。
しかしながら正直なところバズ・ラーマンだぜ、どうせ・・くらいに思っていたが、実際は見事な大河ドラマで実に面白い。
相変わらずどアップばかりで鬱陶しいなと思いつつも、ナラが牛を見事なまでに鎮めてしまうシーンなどは、ここはやはりどアップだといつの間にか納得させられ、馬が馬らしい躍動感だとか、街の中を駆け抜ける牛とか、「オズの魔法使い」の件だとか、雨の中の舞踏会というのも秀逸で、いいじゃないかと。そしてやはり馬に跨がる男は女を家に残して出て行ってしまうわけで、それで上出来だ。
それにサラとナラの離別と再会を同じ桟橋で行わせた瞬間に見事だと言わざるを得ないだろうし、しかも歌を使った再会がまた良い。もうひとつ素晴らしいこと、それはドローヴァーとサラが車に乗るシーン、それもフロントガラス越しのショットというのが前半と後半で一度ずつある。前半はふたりの間に窓枠があるのだが、後半には一枚のガラスになりふたりを隔てるものはなくなっている。こういった映画を正しく「見る(あるいは聞く)」という行為への誘いが為された演出はお見事だろう。
ま、しかし、あまりにも機能してない登場人物が多いなとか、牛を囲む炎の火力が弱いとか、ナラ役の子供が駄目だったのかナラというキャラクターが駄目だったのかわからないが、何か鬱陶しさを感じたし、今回のキッドマンは少しばかりオヴァーアクトだろうとか、ただやはりそこにいるだけで画になる女優であるということには間違いはないのだがとか、不満は残しつつも、ここ最近は、最後に「家に帰ろう」という映画はどれも好きになっちゃうなと。
すぺるまさん [映画館(字幕)] 7点(2009-03-28 00:46:07)
すぺるま さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2019-09-07ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド9レビュー6.88点
2017-06-02LOGAN ローガン9レビュー7.01点
2016-09-26ハドソン川の奇跡7レビュー7.34点
2015-06-06サンドラの週末9レビュー6.50点
2015-05-11ブラックハット9レビュー5.75点
2015-01-07脱出(1944)10レビュー7.60点
2014-07-18忘れじの面影(1948)8レビュー6.37点
2014-05-04とらわれて夏9レビュー7.08点
2014-01-04襤褸と宝石8レビュー8.00点
2013-12-14ゼロ・グラビティ9レビュー7.64点
オーストラリア(2008)のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS