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《ネタバレ》 良い意味で「正論バカ映画」。童話の主人公として清く正しいシンデレラです。父が亡くなったという知らせを聞いて、「お土産はぁ?」「また貧乏暮らしに逆戻りだわぁ」などとほざいていた継母たちとは違い、「ありがとう。あなたも大変だったわね」と使いの者を労るシンデレラ。そして誰もいなくなってから、初めて悲しみを表に出す。なんというジャスティス!「自分がつらい時こそ、他人に優しくしなければならない」という、道徳の教科書ばりの理想。逆にそういうところが堅苦しく説教くさく窮屈だ、と感じる人もいるかもしれません。ただ、理想は失わないようにしたいもんですナ。
カボチャの馬車も、CG使ってるとはいえ圧巻の美しさ。12時すぎて魔法がとけてしまうシーンも、全力疾走しながらどんどん元に戻っていくのが、それはそれで楽しい。これなら魔法がとけても、心のウキウキが冷めることもないでしょうね。 継母の結末も、気が利いてる演出。階段の中程でへたりこむ継母のアップが、手すりの柵ごしに撮られていて、まるで牢屋に入れられたかのよう。シンプルで、けどその後を想像させる映画らしいカットだったな〜と思います。シンデレラは許しても、「心の貧しさ」は彼女を許さなかったのだー。 【ゆうろう】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-04-30 10:31:40)(良:1票)
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