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本作を観れば「ロスト・イン・ラ・マンチャ」を観る以上に、テリー・ギリアムという人がどれだけドン・キホーテにシンパシーを感じているかが解る。ペテン師二人組だったグリム兄弟が本物の魔法に立ち向かうことになり、VFXを駆使した映像で盛り上がりを見せてくる後半へ進むに従い、映画は逆にどんどんつまらなくなる。それは、初めはドン・キホーテだったグリム兄弟が、徐々に本物のヒーローへと変わってしまうからです。そうなるとギリアムは主役の二人に興味が無くなり、代わって脇役のピーター・ストーメアがどんどん活き活きしてくる。ギリアムらしいダークなイメージは健在ですが、元々の脚本が一本調子の上、特に感心する様なグリム童話の引用もありませんし、アドヴェンチャー映画としては明らかな失敗作でしょう。これなら「スノーホワイト」の方が楽しめます。ギリアムを「ハリー・ポッター」シリーズに起用しなかったワーナーの判断は正しかったですね、4点献上。
【sayzin】さん [試写会(字幕)] 4点(2005-11-02 00:04:08)
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