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大映の看板監督と看板女優が、「女心と金」というテーマで三つの物語を描いた贅沢なオムニバス。「耳を噛みたがる女」は、手練手管で男を騙してきた極貧家庭出身のホステスが出会う初恋。若尾文子の小悪魔的魅力を堪能できますが、相手役の川口浩は全然吊り合ってない。「物を高く売りつける女」は、海辺の家に暮らす妖しくも美しい未亡人の正体。「この商売はちょっとやそっと可愛くても駄目なんだよ。アタシくらい美人じゃないとね」と言う山本富士子に納得。怪談風の序盤と後半の落差も激しく、私はこの第二話が一番好きです。「恋を忘れていた女」は、旅館のやり手女将に隠されていた女心と優しさを描く。京マチ子が大人の女の強さと弱さと優しさを余裕で演じてます。それぞれ話も面白かったですけど、それよりも三人の美人女優の魅力を最大限に引き出して観客に提供することが本作の目的だと思う。その意味で満足度は非常に高いです、7点献上。
【sayzin】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2006-07-22 00:01:03)
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