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「自ら天才だとは自覚していない天才、である神=モーツァルト」「自ら天才ではないことを自覚している天才、である人間=サリエリ」、この図式が全編を支配しており、この両者の溝をきわやかに描くために、モーツァルトの甲高い笑い声やサリエリの神経質そうなしかめっ面が画面にのせられます。ながれるモーツァルトの天衣無縫な楽曲がその溝をさらに深め、サリエリのアンビバレントな感覚を浮かび上がられていきます。カメラは、壮美な美術、衣装、舞台セットの質感を損ねないように、でしゃばらないことに気をつかっているような印象を受けました。モーツァルトとサリエリの二人がデフォルメされ、少し分かりやすすぎるきらいを感じるのがどうもなー、といったところであります。
【彦馬】さん 7点(2004-09-17 11:28:11)(良:1票)
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