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《ネタバレ》 過干渉で粘着質な愛を持つ兄と平凡な割りに陶酔することだけが一人前の妹。この主人公二人が、見事なまでにかみ合わない。そこが面白さなのか、またまた致命傷なのか、展開がグズグズした感じ。兎に角、その他の登場人物の全てに至る泣き言気性。これが悲しい1970年代の香りというやつか?わかんねえ。そしてラストの決着が、またわからねぇ。兄妹二人は何処に逃避するのか。そのナルシズムとしか思えない現実逃避が、何とも気に食わない。新幹線の中、車窓に置いてあるリンゴにすら腹立たしい。「若い二人は社会の裏側を見過ぎたんだよ」と無責任にいうが、「しかしそれが社会の全てだと思うのは、只の錯覚なんだ」という事を、皆、不幸酔いし過ぎて教える余裕がない。みんないい大人なのに。現代社会の不幸に過敏な傾向も何となくみっともないが、不幸に酔いしれるナルシストな時代も見苦しい。「ふ~た~り~は~枯れすすきぃ~」のフレーズまでもが嘘臭く響く。そういう時代の作品なんでしょうねぇ。しかし、散々コケにしておきながらも流石はサスペンスの名手、野村芳太郎。泥沼ながらソコソコに観入らされてしまうのが、悔しい。笑。そして新宿に流れる音声広告「パチンコ・雀荘・あいうえお」というのが、又、イイね!知る人ぞ知るマンモス雀荘。プロ雀士小島武夫もボーイとして勤務していたというかつての名スポット(らしいです)。って、作品にゃ何の関係もないのですが、少し加点。何でやねん!
【aksweet】さん [DVD(邦画)] 4点(2006-07-10 20:15:01)
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