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《ネタバレ》 物語の徹頭徹尾が、何しかおっかなく、怖い。
先ず、旅客機に追突するも未だ息があり、血しぶきを立てながら羽根をバタつかせる鳩らしき鳥が怖い。 童貞臭あふれるアマチュアテロリストの爆弾や、殺し屋に銃器を持ち込ませた空港のセキュリティの激甘っぷりも、怖い。 政治家と、癒着している兵器商の剣呑なやりとりも怖いが、政治家が墜落直後にも関わらず兵器商の差し出す嫁とアヘアヘをおっぱじめるという政治家の肉欲が怖い。 精神科医の「ウフフこれからドォなっちゃうんでしょうねぇぇ!」と、超嬉しそうな医学的スタンスも怖い。 殺し屋が宇宙人に乗っ取られるシーンも怖いが、殺し屋の「完璧に誂えたった!」と言わんばかりの額の傷や、出で立ち、立ち振る舞い全てが怖い。 兵器商の嫁も、どっこい怖い。乗っ取られてから宇宙人のメッセージ役となり挙句に崖から落ちて死ぬのだが、その「ワレワレハー」の濁声っぷりが怖い。 寡婦のアメリカ人も「爭イハ何モ産マナイヨー」的な信仰心溢れるスタンスだったが、狂気に中てられた末に銃器を掻っ攫って「ヒャッハー!」してしまう展開が、怖い。 「嗚呼、人間は愚かな生き物じゃぁ!」と悲観や絶望、恐怖に打ちひしがれつつも、機長やCAの「人間を信じるんじゃ!」というスタンスは、救いだった。 さて、ゴケミドロは…あいつら、ただの漁夫の利じゃねぇか!って思うんですよ私。人間様っていう媒介対象が無きゃ、あんなのタダのスライムですよスライム! だいたい「人間を滅ぼす!」とか言っちゃってますけど、あいつら地球に人間様が何億人居ると思っ…て、あれ?結構安易に人類滅んじゃってましたね… どうした、人類!俺らにゃ核!核があるじゃんか!(暴言) くそう残念!しかし、そんなゴケミドロ側の思惑通りになった本作(と私)ですが、結局「人間の敵は人間」という事か。残念ながら面白かった! …蛇足ですが、寡婦のアメリカ人の銃の腕前が下手すぎて分からなかったんですが、ゴケミドロって宿主が死んだらどうなっちゃうんでしょうか。もしかしたら、機長とCA、生存戦略にワンチャン有りですよね。 【aksweet】さん [DVD(邦画)] 7点(2019-05-30 03:17:28)(良:1票)
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