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日本の司法の問題点を、ひたすらリアルに正攻法で描いた本作は、周防監督の真摯な問いかけがストレートに伝わってくる。
実はこの映画が公開されるよりずっと前に、知人の弁護士から「痴漢冤罪」について聞かされていた。 微罪だから、という理由でなかなか表面化しなかったこの問題を通して、この国の司法制度は根本から見直さなければならない、という極めて重大な社会問題を、誠実な取材と堅実な演出で見事なエンターテイメントに仕上げた監督の聡明さと手腕を、諸手を挙げて褒め称えたい。 ことに、最後の最後まで、観客であるわたしたちに真実を明かさずに、客観的な事実のみを積み重ね見せていく手法は、実に示唆に富んでいる。 公開当時、深夜2時からのレイトショーで観たのだが、観終わって拍手したくなった作品は久しぶりだった。 お見事というほかない。 【poppo】さん [映画館(邦画)] 10点(2009-04-18 15:09:59)(良:1票)
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