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イギリスが生んだ神秘のハード・ロック・バンド、レッド・ツェッペリンの、長年にわたって「公式」とされていた映像である。他の映像記録が発掘され、DVD化されているので、唯一の「公式」映像とは言いがたくなったが、二度の来日公演を体験した方にとって、さらに来日公演を体験することができなかった人にとって、この映像に思い入れを感ずる人は、少なくなかろう。
実際にコンサートが撮影されたのが1973年。それから3年経過しての劇場公開。この間隔の空き具合に、ツェッペリンの実質的リーダー、ジミー・ペイジの、「映像」に対するなみなみならぬ興味を感ぜずにはいられない。やはり、いままで作って来たアルバム同様、「作品」として完璧なものを残そうと言う意図があったのだろう。ツェッペリンの残したアルバムは、そのほとんどが「虚構」と「現実」を行ったり来たりしているが、この映画を観ても、全く同じような感想を持つ。どこからどこまでが「現実」で、どこからどこまでが「虚構」なのか、 観ている人には、簡単に判断がつかないが、そこがペイジの狙った部分なのだと思う。アルバムを作るのと同じように、映像を作ってみせたのだ。本当に素晴らしい才能の持ち主である。もちろん、ツェッペリンそのものが ビートルズと同じく「奇跡」のバンドであり、どのメンバーが欠けてもバンドとして成り立たないのは、言うまでもない事実である。 ついでに言ってしまえば、ご存知巨漢マネージャー、ピーター・グラントの「ゴト師」ぶりも堪能することができる。あくまでも「ついで」だが。 【Acoustic】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-11-05 22:50:02)
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