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これほど余韻を残した映画は初めて観た。エンドロールを観ながらしばらく固まってしまった。地雷を背にしたまま助からない恐怖を突きつけて終わるラストシーンの出来の良さで評価が決まった感がある。決して反戦に重きを置いた映画とは言えないが、この戦争を始めたのはお前の国だ、と言い合う場面やお前が刺したから撃つんだというこの二人の人間の論理が、戦っている二つの国の縮図と交錯して見える。戦争状態でなければお互い隣町の住人同士であったのに。遠い国の戦争も生に近い映像を茶の間で見られる事に慣れつつある現在だが、放送局での指示が最前線まで飛び、カメラのレンズが苦悩する兵士の目の前まで迫る様な戦場での報道のあり方に問題提起もしている。観る者の心を揺さぶる素晴らしい映画。
【WEB職人】さん 9点(2004-02-29 21:58:36)(良:1票)
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