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《ネタバレ》 個人的に「のだめシリーズ」は、クラシックの名盤を聴き直す契機となった感謝すべき作品である。演奏者・指揮者による表現の違い、多彩さを、そして何よりも音楽の素晴らしさを再認識している今日この頃。
今回の最終作は、ラン・ランのピアノ演奏を中心に聴き所十分な構成。しかし肝心の内容は、残念ながら原作・アニメ版には遠く及ばず、というより、演出者側の意図が明確に違う。いわゆる実写版ファンの為に、過去の出演者を敢えて登場させてのドタバタ劇で千秋と恵の恋愛模様に花を添えるのも理解できるが、その分二人の感情変化に丁寧な演出が欠けている。ゆえに「ひとつの音符が人と人を繋ぐ」事の素晴しさや「音楽と向き合う覚悟をした恵のメッセージ」が、希薄になっている。伏線不足により、玉木&上野の名演技が空回り。 「純粋な、のだめファン」や「映画好き」には、消化不良の仕上がりと言わざるを得ない。 【つむじ風】さん [映画館(邦画)] 5点(2010-05-09 04:09:59)(良:1票)
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