真夏のオリオン の あにさきすR さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > マ行
 > 真夏のオリオン
 > あにさきすRさんのレビュー
真夏のオリオン の あにさきすR さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 真夏のオリオン
製作国
上映時間120分
劇場公開日 2009-06-13
ジャンルドラマ,サスペンス,戦争もの,小説の映画化
レビュー情報
この作品の監督は、エッジの利いた映画を見なれている人よりも
あまり映画を見にこない年配の人やお子さんを念頭に置いたらしい。
そして、学校の講堂で上映されるような作品にしたかったのだという。
本人が言っていたのだから間違いないだろう。
ならばこの映画は狙い通りだ。過ぎし日の給食の味がする。
これといった工夫もひねりもなく、戦争末期、最後の防衛ラインを死守しようとする日本の潜水艦と(かなり装備も悪く相手の艦を撃墜するなんてまれだったらしい)
アメリカの駆逐艦の戦いを描いているのだが
乗り込み員も艦長も若く、重量感がない代わり
閉塞してはいるのにどこかから光がさしているようにも感じる、そんなちょっとさわやかな艦内である。
戦いの攻防そのものも正攻法に描かれ破たんはないが
小道具のハモニカとか、艦長と親友の妹のロマンスとか
そういう大事なはずの枝葉が出てくると面倒臭くなってくる。脚本に工夫がなさ過ぎて、次にこういうだろうなと思ったら言ったか、みたいな会話で終始するのだ。
でも、講堂で上映する映画としてはこれでいいのか。
いまどきこれほど奇をてらわない戦争映画も珍しいけれど
冒頭と最後のつくりの弱さと北川景子のあり得ない演技を除けば
これはこれでよかろうという気にもなる。
故人の犠牲の尊さとか、戦争の悲惨さとか必要性とか当時の人々の勇気と正義感とか
そういう余計な重力がかなり軽かっただけでもまあセンスはいい。抑制って簡単なようで難しいからね。
見ていて今更驚くのは、本当にあんな狭い閉塞空間で、しかも艦長が弱冠25,6で(モデルがその年)少ない酸素で海底に潜みながら正気で戦った人々がいたという事実だ。今尊敬する人が周りにいないので誰か尊敬したいのだという人にはお勧めかな。
刺激がないので暇つぶしにはならないよ。
あにさきすRさん [試写会(邦画)] 6点(2009-06-10 14:48:35)
あにさきすR さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2023-01-11RRR10レビュー7.88点
2021-10-04MINAMATA ミナマタ8レビュー7.36点
2019-06-02空母いぶき7レビュー5.13点
2014-02-05ウルフ・オブ・ウォールストリート8レビュー6.73点
2011-12-25聯合艦隊司令長官 山本五十六―太平洋戦争70年目の真実―8レビュー6.02点
2011-03-30日本沈没(2006)2レビュー3.99点
2010-01-28かいじゅうたちのいるところ4レビュー5.06点
2009-12-26のだめカンタービレ最終楽章 前編8レビュー5.97点
2009-11-05マイケル・ジャクソン/THIS IS IT9レビュー7.39点
2009-06-10真夏のオリオン6レビュー5.38点
真夏のオリオンのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS