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《ネタバレ》 とりあえず好きなように映像を撮って、俳優陣にも最低限のことだけ伝えて好きなように演技(演技ですらないかも)してもらって、そして出来上がった作品に、「あれ?そういえばタイトルどうする?」「う〜ん・・・・あ!そういえば出演者全員めがねだったよね!!『めがね』で良いんじゃない!?」「ああ、そういえば!よし、それでいこう!!」
・・・って流れでタイトル『めがね』になったんじゃないかってくらいめがねはどうでもいい小道具(笑)でも冒頭に書いたようにこの映画に演技っぽい演技はなく、ただただ自然の振る舞いを映していたように感じた。自然に振る舞うことも慣れてないとけっこう大変ですけどね。けどそれこそタエコが当初感じた不快さだったのかなと思う。 タエコがはじめに感じた不快感について触れたが、確かにいわゆる一見さんのような人にあの民宿の雰囲気はなかなか馴染めないだろう。『ミッドサマー』というとある宗教施設を来訪した若者たちを描いた映画を思い出した。あれも、他所者には理解しがたい文化を持ちそこに来訪者を招き入れようとするという点ではとても似ている。ユージもサクラさんも距離感?というか悪びれもせずズカズカとパーソナルスペースに踏み込んでくるところは『ミッドサマー』を彷彿とさせた。寝起きに知らないおばちゃんが枕元にいたら嫌でしょう。実際こんな人達がいたら、本人達に悪気はないんでしょうが少し怖いですよね。 最後、突然ヨモギさんが語り始めたドイツ語のセリフにあった一節、 「ぐうぜんニンゲンと呼ばれてここにいる私」 ぐうぜんニンゲンに生まれて、こうやって生きて、好きな人を想い、物語に触れ、感想をしたためることができることに改めて喜びを感じました。 登場人物たちの背景は何も語られない。ただただ島での暮らしとそこにきた人間を映すのみ、です。何かに身を委ねたくなったら、鑑賞してみてはいかがでしょう。 【TANTO】さん [インターネット(邦画)] 6点(2022-09-23 15:10:43)
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