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《ネタバレ》 真っ暗闇を駆ける自転車のヘッドライトから始まる『ディア・ドクター』
暗いし白衣着てるからこの人が主要キャストなのかと思い込んでいたらただの名もなき脇役の人。事件が起きたその後でした。 まず驚いたのは医者の給料。無医村の過疎地域で好条件が出されたにしてもすごいですね。実際もあんなもんなんでしょうか??だとすれば、けっこうなり手は多そうだけどなあ、と思うのは医者の仕事やあそこまでの田舎暮らしを知らない人間としての意見ですが。でもそこまで悪くないように思える。まあそれはこの映画の見せ方のせいもあるでしょうが。 偽医者はあまり聞きませんが、無免許教師とかは実際時々ニュースでも見ますよね。あれも似たようなもんなんでしょうね。けっこう長い間その職の人として働いて、「人当たりも良くて良い先生でした」とか新聞にコメント載ってますもんね。最初にそう言う人として認識してしまったら後からそれを疑うって相当難しいと思う。最後の方で村長さんが刑事に吐いた言葉「あんたらもほんとに警察?手帳なんかあったって信用できねーよ」というセリフは、そのまま詐欺防止のキャンペーンポスターに使ってもいいセリフだと思う。実際水道局やらなんやらが家に来ても、わざわざその事務所にその人が実在してるか電話する人なんかいませんもんね。 とまあなんか詐欺の話になってしまったが、ストーリーは好きです。柔和だけど怪しい村の診療所の医者役に鶴瓶さんって、似合いすぎてる(笑)でも村の人たちとの掛け合いはとても自然で、なんというかただの平和な田舎のワンシーンを見せられているよう。警察の場面以外は、そこに「偽医者」とかそういうダークなものをほとんど感じさせずにストーリーは流れます。いっそただのジャパニーズカントリームービーでも面白かったかもしれない(笑)と思うくらい癒される自然がたくさんでした。 最後の喫煙所から消えるシーンと、病院に現れるシーンだけはいらないなぁ。そんなんは求めてなかったんだが。騙されたと知ったお婆さんの心の葛藤なんかをむしろもっと見たかったけど。 個人的には、田舎暮らし少し憧れるなぁってことと、人の嘘に気づくのって難しいなってことを思った作品でした。 【TANTO】さん [インターネット(邦画)] 8点(2021-01-24 02:35:13)
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