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人間の滑稽さを笑えることも面白いと思えることもなく、自分の感性が世についていけてないのではと不安にさせられる作品。ま、冗談はともかく、映画は、ある分野においては、共通感性の表現方法の模索と追求をする。コーエン兄弟の場合「滑稽さ」なんだろう。普通「滑稽さ」には常に「虚しさ」が付きまとう。女警察署長主人公は腹ボテでダサダサの方言を話す田舎者。ダサい売れないハゲ旦那。二人は小さな事に幸せだと語りあうが、演じるマクドーマンドすら「最悪だった」と言う役柄。ささやかな”幸せ”すらにも滑稽さを覗かせる。夢が無い。どうせ駄目、全て悪い方向に向くのだろうと予感させる物語。あがけばあがくほど滑稽に淡々と不幸が積み重なっていく行程は見事。だが2度も3度も観たかないや。ところでコーエン兄弟、ストーメアみたいな犯罪者をどっかしらカッコよく扱おうとする。ヒール好きの憧れ?こういった滑稽さを笑う傾向を何主義というのか私は知らないが、他に楽しみを見出す手段を持っている私にはコーエン兄弟は性に合わないな。
【夢の中】さん 3点(2004-01-03 15:45:20)(良:1票)
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