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どうみても主人公は悪いヤツなのに、女性ということで、観客を完全に主人公の味方につけたのは見事としか言いようがないっ!
だって、誰も女子供が拷問を受けたり殺されたりするのを観たくないでしょーん?マフィア男は可哀想の至り。マフィアというだけで、お金を盗まれたり騙されたりすることを正当化される気の毒。一番の被害者。 悪者っぽいところが観る者の良心の呵責を救ってくれる。とにかく脚本が見事っ!!どうせ上手くいくでしょ、と思わせない。最初に拘束されたガーションを映す。つまり、どこかで失敗した事を観客に告げている。このとき、ヴァイオレットを映していないから彼女の安否もわからない。故に度々訪れる危機に何度も緊張を与えられる。このテンポの良い緊張感は”レザボアドッグス”を思い出させた。頭いい脚本だね。でも凄く男性っぽい脚本、特に理屈っぽい理系思考の脚本だと感じた。あまりに不確定な行動想定で計画を立てるガーションに、何故にか不確定な行動想定で物事を予測するマフィアのにーちゃん。思考プロセスが同じ二人は、まるで同一人物。描かれる人間の種類がどうにも狭い。ガーションのタイプは経験論者っぽいんだけれどな。 そういう意味で、ウオンシャスキー兄弟はアニメや本や漫画等の活字世界の人間なんだなと再確認。しかしそれでも脚本、上手いね。ストーリーテーラーなのは変わらぬ事実!! 【夢の中】さん 7点(2004-02-23 01:46:26)(良:1票)
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