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イヤな映画でしたね。冷戦崩壊後の今となっては、旧ソ連のことならいくらでも悪く描いていいっていう風潮もあって、事実こういうことを言われちゃっても仕方のない国だったんだろうけど、こういう話って本当は見て見ぬふりをしていちゃいけないとは思いつつやっぱり観ていて辛くて仕方がなかったです。チェルノブイリ事故の後、やっぱり大した装備もなしに放射能でいっぱいの原子炉に入って後始末をさせられた被爆者たちの凄惨な写真がスクープされたことがあって、怖いもの見たさで見てしまいましたけどやっぱり見なきゃ良かったと思いました。この映画でも、結果的に彼らの犠牲があったからこそ最終戦争が防げたんだよ、という、ある意味彼らの偉業を讃える内容にこそなっていますが、何の予備知識もなしに「戦争モノらしい」と足を運んでしまった私は本当に「しまった」と思いました。どのぐらいショックだったかというと20年間吸い続けているタバコを1ヶ月半、吸えなくなりました。本当にやばかったです。映画としてはハリソン・フォードが珍しく、かつ非常にお似合いなバカ艦長役でブチ切れているのがとても似合っていて笑えました。リーアム・ニーソンの善良ぶりはちょっと鼻についた感じがしますが、物語の都合上一人はこういう役も必要だったと思います。キャサリン・ビグローは早くから注目されていた女流監督ですがビッグバジェットはこれが初めてになるので不安はありましたが、いえいえ充分骨太な重厚感ある仕上がりでした。女性でもこういう映画が撮れる時代になったんですね。今後の動きに注目したいと思います。
【anemone】さん 9点(2003-12-14 02:47:20)(良:1票)
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