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素直に正攻法でこういう映画を撮ろう、という情熱はわからないでもないが、いくらなんでもベタすぎたような。昔懐かしい冒険活劇の現代版として、気軽に楽しめないこともないのだが、残念ながらそれ以上のものは特に感じられなかった。リチャード・ドナーはもともとキチンと丁寧に映画を作る人だと私自身は考えているので、それなりに合格点ではあるように思うのだが、やはりマイケル・クライトンの周落ぶりには、かつて彼の新作に熱狂した世代としては落胆せざるを得ない。21世紀の現代、ある意味成熟したSF界にあって、「タイムマシンで過去にびゅーんと飛んだぜ」だけで人々の賞賛を集めるのはいくらなんでも無理があったのでは。ジャンルとしてかなりの傑作を生んでいるタイムトラベル物として捉えると、これは残念ながら完全に落第作品。ただし時代物、コスプレ物としては「恐竜の島」とかあのへんで培われた未体験エリアへのいざないとしての楽しみ方はそれなりに出来る。やっぱり決め手に欠けてたかなあ。今年は東宝系ちょっと苦しそうですね。
【anemone】さん 5点(2004-02-01 01:01:00)
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