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大々的に展開される邦画のキャンペーンを観ていると、昔聞いた日本電産の社長の講演を思い出す。「猫の死体でも売るのが営業や」と。
会議室で生まれたであろう思いつき企画の良かった探しをする関係者の忸怩たる想いが胸に迫る。例え映画はしょぼくても彼らこそ真のプロフェッショナルだと心の底から尊敬してしまう。 一方!鳴り物入りの「ザ・マジックアワー」は違う。関係者は何のストレスも感じなかったに違いない。実際宣伝通りの良くできた映画だからだ。昔、「男はつらいよ」シリーズを劇場が一つになって笑ったあの感触を久々に味わった。これだけの期待を背負ってなおかつそれを上回る笑いをとるのは本当に至難の業だと思う。映画への真摯な想いと、それを裏付ける確かな計算と技術には素直に感心。ただ、予告で盛り上がりの頂点の台詞を露出してしまっているので、(難しいこととは思うが)是非予備知識なしてご覧アレ。初日ということもあり、何度も拍手がわき起こり、腹を抱えて笑う集団を久々に見た。(自分もその集団の一部だったけど。)これ程映画館で観るべき映画は珍しい。 【正義と微笑】さん [映画館(吹替)] 10点(2008-06-08 01:40:52)
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