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《ネタバレ》 冒頭の上陸シーンの今までの戦争映画にない、実際に銃弾が自分に向かってくるような迫力ある映像など、既存の戦争映画にないスケールでそれはそれで素晴らしいのだが、あまりにも人間が死んでゆくシーンを演出しすぎ、不必要に残酷に描きすぎている。人間はあんな風には死なない。即死はあっけなく何も言わずに死んでゆく。そうでない者は結構な重症でもすぐには死なない。人間の生命力は驚く程強い。敵の機関砲を破壊しに行って衛生兵が撃たれて死んでゆく場面。家に帰りたいと悲痛な叫びを残しながら死んでゆく。あんなに早く死に行く者は間際であんな事は言わない。いや、言えない。不必要に悲壮感を演出しているため、直視できないほどの不快感を残す。ユダヤ人がドイツ兵と白兵戦になって心臓にナイフをゆっくりと突き刺されて殺される場面。戦闘中に、待った、なんて言わない。そのままゆっくりとナイフが心臓に到達して静かに死んでゆく。はっきり言って気分が悪くなりました。そんな状態で悲鳴の一つも出さないのか?もっと抵抗しないのか?これらの場面がいちいち過剰な演出と思えるので感情移入できないし、あまりに惨たらしいので、決して自分の子供には見せられないし見て欲しくないと思った。娯楽作品として楽しめはするが、まあその程度。スピルバーグの戦争物は彼の民族としての忌まわしい記憶から来るのだろうが、どれも戦争の悲惨さを訴えるだけの駄作となっている。ちょっと辛口過ぎるが、結構売れた映画なので敢えて苦言を呈する。
【Tak】さん 4点(2003-12-12 04:10:27)(良:2票)
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