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《ネタバレ》 とても良い映画だと思います。まずは、ティモシー・ジョゼフ(TJ)を演じたリッキー・シュローダー君に心から拍手を送りたい。とても8歳の子供の演技と思えないリアリティに富んだ所が幾つかある。アカデミー助演男優賞を貰って当然と思うが、現実はそうならなかった。男親が子供に対して出来る事は限られているんですね。息子だったら、それがもっと絞られる。男らしく生きなければいけない、そして離婚した時にはお前の母親を大好きだったんだよとどこかで言う必要がある。この映画は、その二つを明確に示していた。多分、今の日本で一番必要な心の在り方を教えてくれているように感じますが、如何。何気ない会話が、次の場面、あるいは後で意味あるように心配りを持って作られているのが優れている。この監督さんは、きれいな画像をとても大事にしているように受け止めました。それとは別に、田舎酒場、競馬場、ヨット・ハーバー、そしてボクシングの会場風景は、米国の持つ特徴を巧みに表している。フエイ・ダナウエイが演じる成功したキャリヤー・ウーマン(主人公の元妻)の身勝手な気持を理解してあげたいんだが、どうも疑問が残る。女性は一般に、生活リスクを嫌うから(一度なりとも得た安定な家庭生活を維持したいとの願望?)可愛い盛りの息子に出会いつつ、母親と認めて貰いたい気持を持っていても、戻ってくれよと訴える主人公とよりを戻して息子との生活に踏み込めない。そのくせ、息子に出会うとべたべたするのは、母性本能と言うものなのでしょうか。この映画の監督は、どうもストイックな男の生き方に強い関心があるようで、元妻をリッチな存在にさせつつ、貧しい主人公(ジョン・ボイドが好演)が彼の唯一の晴れの場であるボクシングの結果死なせることにより、男はかくあるべしと主張している。その感覚は、状況は全く違うけれど、古くは<望郷>、あるいは近くの<ライフイズビューティフル>の主人公に繋がるものがあるように感じます。実は、私はそれが大好きなのですが。達者な俳優さん達が、皆映画にのめり込んで参加していて、子役を引き立てながらこの世も棄てたものでは無いよと訴えているように思いました。多分、それが皆さんの涙腺を強く刺激するのでしょう。主人公と対戦したボクサー、人は良さそうですが何だか体格が良過ぎて、ウェイト・ランクが一つ上のタイプと思ったのは素人考えと自覚しています。
【チャロ主】さん 9点(2004-08-15 02:25:04)
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