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《ネタバレ》 刺激的でした。アメリカの雑誌に、「一日かかったシーンでも、エモーショナルでなければ捨てる」のが監督の方針と書いてあった。今回は十分にその意図が伝わってきました。ビルの間を飛ぶシーンは最初のほう、モロCGくさいんだけど、後半の肝心なところはちゃんと押さえていた。マスクを脱いでる場面では顔が見えて、それが生きているのがサブウェイのシーンでした。ホントに体を張って電車を止めるのがこのシーンのいいところで、まるでカッコ良くない苦悶の表情が監督の狙いだったと思います。一方マスクをかぶっていても、悲しみに沈んでいるスパイダーマンの顔を狙ったショットは、ちゃんと悲しく見えました。もっとも美しかったのは電車の乗客たちが、感謝を込めてスパイダーマンを運ぶシーン。"He's ...just a kid!"正直、泣けました(ここでも)。思えば前作でも、橋の上からヒーローに加勢するおっさんたちがよかったのでした。結婚式から脱走したMJのシーンもよかった。これだって、前作でスパイダーマンとの逆さキスのあとに見せる笑顔が良かったのを思い出しました。主役もヒロインも、配役は前作から疑問があったのですが、今回は一応納得です。かたや前から光っていた編集長は今回も絶好調。僕は爆笑してましたが、隣で一人で観ていた男はクスリともしなかった。以上すべて、まぁ前作との違いは脚本の妙でしょうか。ピーターを苦しめるシチュエーションの出し方(おばさんのセリフは字幕がダメでしたが)大家の娘がチョコケーキを食べさせる場面、「雨に唄えば」が流れる凡人ピーターの場面などすべて。ここで視力まで元に戻ってしまったのは急で説明不足でしたが、これもやっぱり復活するシーンが生きていました。そういやメイおばさんは気付いてるはずですが、ハッキリしなかったですね。問題点としてハリーがスパイダーマンの居所はピーターに訊け、と教えてから、あわてて「ピーターを傷つけるな」と言ったセリフは字幕ではちゃんと表現されてませんでした。ピーターが腰を痛めたシーンは、役者が本当に腰が悪いことの楽屋オチですかね。そして最大の問題は、ドラマの最終回みたいだった今作の、次は、どうなるのか?下にかかれている通りですね。前作と共通していたCG部分の面白さ、クモの糸がどこにどうなって、彼がどう移動しているのか難しい、だけど脳に刺激的な絵。これだけでは、もはや満足できないから。
【applejuice】さん 10点(2004-07-04 01:27:45)
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