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チャップリンの遺作にして、現代の視点で観てもオアシスのような安心感を与えてくれる映画。それは、78歳にしてなお衰えることのない創造力とエネルギーを持ち続けていた、超ベテラン職人・チャップリンの手によるものだからだと思います。つい先日、主演のマーロン・ブランドさんが亡くなったばかりで、我々の時代に最も近い、貴重なチャップリン映画と言えるでしょう。テクニカラー+ワイドスコープという手法の、このチャップリン映画は、「放浪紳士チャーリー」の頃のモノクロ・サイレント映画のイメージからは、極めて異色なもの。俳優としてのチャップリン本人は、チョイ役で2シーンだけ顔を出すだけに止まり、残りはいつもの通り、八面六臂の完全主義者ぶり。かつ、自分自身を忠実に再現させるような演技を、主演のブランドさんとローレンさんに与えています。…能書きはともかく、「あぁ、やっぱりチャップリン映画だ!」と嬉しくなる一篇。登場人物の仕草や、チャップリン作曲の音楽の数々が、特に愉しかったです。
【Harpo=ひろしХироши】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2004-07-19 15:01:06)
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