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前作から9年。そのあいだにジェシーとセリーヌのあいだに双子の娘が生まれ、2人の関係も前2作までとはうって変わって「生活感」と「倦怠感」あふれるものに・・・。前作のセリーヌにもちらりと見えたリアリストな部分と、ジェシーのちょっと無神経な部分がそれぞれ加速して、もう2人の会話はひたすらかみ合わない。言わなきゃいいことを言ってしまい、ちょっとした言葉をひきずってしまって、結局悪い方へ悪いほうへと向かってしまう。ロマンティックな設定だった前2作と比べ、今作は恋愛成就の「その後」を、ひたすら痛い会話劇として描いてしまいます。でも、この映画の本領は、トゲがあるセリーヌの言葉やジェシーの無神経な態度の繰り返しのなかにも、恋愛モードによるオーラ抜きで生身の人間として関係をつくっていくさまが積み重ねられている部分。前作もそうでしたが、「会話」中心の構成でも「言葉」だけで伝わるわけではない人間関係というものを描いた映画として、あいかわらずのクオリティです。
【ころりさん】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2014-01-13 10:49:45)(良:2票)
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