| 作品情報
レビュー情報
《ネタバレ》 父娘ものとゾンビ映画の組み合わせというのは、個人的には最悪で最高だ。しかも、ハリウッド映画だったらなんだかんだで娘は大丈夫だろうと思えても、韓国映画なだけに全く予断を許さず、最後の最後までサスペンスは続く。秀逸なのは、そこに織り交ぜるドラマのバランス。過剰にベタつかないけれど、泣かせるところはとことん泣かせる。娘が最後まで歌を歌わない理由からラストへの流れは、もう父娘ものとしても完璧だ。キャラのそれぞれの顛末もよく考えられている。ある意味、最期に初めて「カップル」になれた高校生の2人(この2人の捕食シーンだけはなぜか美しく見えた)とか、葉加瀬太郎みたいなのに男気の塊のおっちゃん、ゲスなのに憎めない社長、最初から最後まで職務に忠実な車掌さん、そして何よりも主人公の父親の最期まで、それぞれにドラマと見所が用意されている。サスペンス・アクション映画としても、序盤の不穏な状況の見せ方、列車を舞台にしたバリエーション、そして駅という場所の描き方まで、たぶん予算は抑え気味でも、アクションやゾンビ描写自体にまったく不足はない。意外とバイオレンスや残虐描写が控えめなのも個人的にはよかった。万人におすすめできる秀作!
【ころりさん】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2017-11-12 20:29:23)(良:1票)
ころりさん さんの 最近のクチコミ・感想
|