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《ネタバレ》 ジョーダン・ピール監督・脚本作品は、前作『ゲットアウト』もそうだったけど、会話劇のほうに魅力が詰まってる。家族のあいだのつい笑ってしまうブラックな会話、白人友人家族との微妙な距離感とか、そのへんに他の人にはない独特のユーモア感覚があって面白い。一方の動きの演出についてバリエーションがそこまで多いわけではないので、心理劇として高いレベルにあった前作と比べると、中盤以降のホラー・アクションの部分には少し退屈した部分もありました。プロットや設定の荒唐無稽さはちょっとつまづくと一気にかみ合わなくなりそうだけれど、ユーモアと寓話感でなんとかバランスを保った感じ。好きなのはラストのこれまでの構図を一気にひっくり返す仕掛け。ちょっとだけ「そうなんじゃないかなー」と思いながら見ていたけど、ものすごく切なくて胸は熱くなるのに、背筋はスーッと寒くなる、ちょっと他にはない感覚を味わうことができました。そして、人種も国籍も階級も性別も、生まれ落ちた環境の違いで全く違う人生を歩まされてしまうということの恐ろしさというメッセージを、とてもわかりやすく示してくれたと思います。
【ころりさん】さん [CS・衛星(字幕なし「原語」)] 7点(2019-11-12 01:39:46)
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