竜とそばかすの姫 の ころりさん さんのクチコミ・感想

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竜とそばかすの姫 の ころりさん さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 竜とそばかすの姫
製作国
上映時間121分
劇場公開日 2021-07-16
ジャンルSF,アドベンチャー,ファンタジー,アニメ,ミステリー,青春もの,音楽もの,ネットもの
レビュー情報
《ネタバレ》 夏休みということで久々に家族で映画館。細田監督作品はあまり好みではないのだけれど、家族が見たいというので付き添い。細田さん、人の気持ちの襞を丁寧に描くのが苦手な割には妙に「重い」家族問題を持ち込みたがるのが気になっているのだけれど、今作も冒頭から少女が母親を失うエピソードで始まり、後半には虐待話まで絡んでくる。でも予想どおりというか、その重さを背負い切れておらず、むしろ物語を進めるためのコマっぽくなっているのが不愉快である。夏休みのファミリームービーで虐待を扱うっていうことの意味とか、わかってるんだろうか。少女が「1人」で助けに行くとか、無茶苦茶な展開で専門家の助言とかもちゃんと反映されているようにも見えない。あの兄弟のその先もちゃんと描かれているようにも見えず、重いのに「いい話」に落とし込む感じも不愉快だ。だいたい、ラストの兄にあんな台詞を言わせる脚本に、虐待問題について語る資格なんてないだろう。もう彼は十分にがんばったし、闘ったんだよ。これ以上どうしろというんだよ。浅はかに「感動」に持って行こうとする脚本は思い出すだけで腹が立つ。

仮想空間シーンで『美女と野獣』そのままの展開になるのも意味がわからないし(エンドロールの最後に延々名前が出てきたテレビ局関係者から「美女と野獣っぽいの入れましょうよ」と無理な入れ知恵でもされたのではないかと勘ぐるくらい・・・)、Amazonプライムの『ボーイズ』を思わせるスポンサー付き極悪ヒーローキャラもまったく新鮮味はない。ベルが竜に入れ込む過程もよくわかんないし、そんなわけで唯一よかったのはベルが歌う楽曲。でもこれもオリジナリティがあったのは最初の『U』くらい。冒頭10分だけは楽曲・歌声・クジラのビジュアルに引き込まれた。ただ、それだけの作品だった。
ころりさんさん [映画館(邦画)] 2点(2021-07-22 23:23:20)(良:3票)
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