ローマの休日 の くなくな さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > ロ行
 > ローマの休日
 > くなくなさんのレビュー
ローマの休日 の くなくな さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ローマの休日
製作国
上映時間118分
劇場公開日 1954-04-27
ジャンルドラマ,ラブストーリー,コメディ,モノクロ映画,ロマンス
レビュー情報
《ネタバレ》 オードリーの可憐で初々しい魅力は、幸か不幸かすべて、この彼女のデビュー映画1本に集約されていると思います。他愛ないストーリーなんですが、この映画の場合、その言葉は似つかわしくない。誠実で包容力のあるグレゴリー・ペックの起用が成功して、成熟した大人の恋愛ではないけれど、とても素直なラブストーリーになりました。ワイラー監督は、こんな愛くるしい映画も撮るんですね。しかも、これほど豪華なのにムダが何一つありません。脇を固める俳優たちも素晴らしく、ユーモアたっぷりのアーヴィングはもちろん、王女の世話係の伯爵夫人や大使に将軍、アパートの管理人、美容師や花屋に至るまで粋でいい配役でした。みんないい人だし。あの美容師は仕事の直後、王女をパーティーに誘うところが、さすがイタリア男ですね。あと、イーディス・ヘッドデザインの、あのファッション。冒頭の白いドレスとティアラ、ラストのドレスも素晴らしいんですが、秀逸なのが「永遠の一日」でずっと着続けた、白いブラウスとスカート姿です。手袋やタイ、スカーフで味をつけていますが、これがまた素敵で、あのしなやかな首とウエストの細さには、つくづく驚嘆しました。そして、記者会見の大詰め、ここは友情ストーリーでもあります。王女とジョー、アーヴィングの3人は言葉をあまり交わさず、手の内を見せあい、お互いの友情を信じて別れます。ここでバックミュージックがない、アップの多様が効いています。そして、ラストシーン。王女も記者もいなくなった王宮をペックが1分くらいかけて、ゆっくり歩き、1度振り向き、すべて胸に収めて去っていく。ここ、最高に格好いいです。ペックを見上げるカメラワークが最高でした。最後にちょっと気になりましたが、王女の国の秘密警察は、もっと厳しく鍛え直した方がいいと思います。あと、変装術も。
くなくなさん [DVD(字幕)] 8点(2006-06-29 04:07:08)
くなくな さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2009-07-15北北西に進路を取れ8レビュー6.98点
2009-06-10用心棒9レビュー7.97点
2009-04-30赤い河8レビュー7.70点
2009-03-31雨月物語8レビュー7.39点
2009-01-14キートンのセブン・チャンス9レビュー8.62点
2008-09-11ブリキの太鼓7レビュー6.85点
2008-09-03天空の城ラピュタ6レビュー8.71点
2008-06-16赤ちゃん教育6レビュー6.55点
2006-07-27波止場(1954)9レビュー6.31点
2006-07-10ウエスト・サイド物語(1961)9レビュー7.13点
ローマの休日のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS