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私事な話になりますが私の祖父は第二次世界大戦中海軍に従軍していたそうだ。真珠湾攻撃・ミッドウェー海戦等幼い頃よく戦争体験談を聞いたものだった。そういう話を目をきらきらと輝かせながら聞いているうちに祖父が「英雄」とさえ思ったことがあった。しかし時は経ち今では朝から晩まで焼酎漬けの慢性アル中患者(本人はアル中では無いと言い張っているが果たしてどうやら・・・)。喋ると戦時中砲弾を受けて鼓膜が破れているせいか音感が分からずとにかく声がでかいしうるさい。はっきり言ってボケてないのがまだ何よりのウザいジジイだ。こういう祖父だが毎年昔の戦友たちから年賀状が届いたりしている。たまに連絡もとっているみたいだ。そして、毎年8月になるとNHKの特番なんかで戦時中の記録フィルムを流したりしてると祖父が涙するという光景も見たりした。多分昔を思い出しノスタルジックな気分に浸っていたのだろうか。「戦友」という言葉は戦争を知らない私やその他の人もどういう感覚かは分からないと思う。戦争という狂気の中死というものを背にし極限の状態を生き抜いた”仲間達”。戦争という行為自体は良くないにしろかけがえの無い記憶に残る戦友たちをもつ祖父をうらやましく思えたりもする。そういう祖父の体験談を聞いて育った私はこの作品を通り一辺倒の戦争映画ではなくただそこに戦争という”時代”がありそれを乗り越えてきた人達一人一人の物語だととらえさせていただきました。また今はいくらウザいと思っても祖父が生き残った(2回程撃沈されたらしく海にプカプカと浮かんでいたところを運良く拾われたそうな)おかげで今の自分がいることを感謝せねばならない。戦争という非生産性ともいえる行為の愚かさや虚しさを知っている真の語り部達が毎年少しづつ亡くなっていることを残念に思うし私の祖父もいつかは天寿をまっとうするでしょう。その時までに「ありがとう」と心から感謝の言葉を述べるつもりです。2004/8/15 祖父へ
【tetsu78】さん 10点(2004-06-18 01:01:15)(良:3票)
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