レディ・イン・ザ・ウォーター の ザ・チャンバラ さんのクチコミ・感想

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レディ・イン・ザ・ウォーター の ザ・チャンバラ さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 レディ・イン・ザ・ウォーター
製作国
上映時間110分
劇場公開日 2006-09-30
ジャンルドラマ,サスペンス,ファンタジー,ミステリー
レビュー情報
《ネタバレ》 『シックス・センス』以来の蜜月状態にあったディズニーから出資を断られただの、賛否は割れても興行成績はピカ一だったシャマラン作品史上初の赤字映画になっただの、ラジー賞で最低監督賞と助演男優賞をダブル受賞だのと、とにかく悪評ばかりの本作。確かに、目の覚めるようなオチはないし、笑いやスリルの量も減っており、従来のシャマラン作品と比較すると落ちる出来だと言わざるをえません。ただし、物語にはオリジナリティがあるし、主題に関わる部分もきちんと作りこまれているので、シャマランの意図を理解しながら見てあげれば、十分に楽しめる映画だったと思います。。。
作品の着想は『アンブレイカブル』に近く、おとぎ話を解体してその構成要素をすくい取り、現実社会を舞台にして再構築するという内容となっています。アパートの住人達が自分の果たすべき役割を探すという展開はまさに私たちの人生の縮図であり、悩み、時に間違いを犯し、時には自分の能力に自信を持てなくなりながら、それでも必死にもがいて目的の達成を目指す彼らの姿には、大変に心を打たれるものがありました。各キャラクターが正しい役割を認識した瞬間にすべてがうまく進み始めるという展開にもシャマランなりの人生哲学が反映されているようで(クライマックスがアッサリしすぎていることも批判の対象となっているようですが…)、見ていてすごく楽しめました。。。
また、「つまんねぇなぁ」と思いながらボンヤリと眺めていた前半のドラマが、主題が姿を現す後半パートの伏線になっているという脚本は素晴らしくよく計算されていて、シャマランの構成力の高さにも唸らされました。パンチには欠けるものの、全体としては丁寧に作られた良作だと思います。世界的な思想の指導者となる男をシャマラン自身が演じたり、作品中で映画評論家をブチ殺したりと、あまりに幼稚な点も目に付きましたが、それはそれとして、もうちょっと評価されてもいい映画だと思います。
ザ・チャンバラさん [ブルーレイ(吹替)] 7点(2013-09-27 01:33:09)(良:1票)
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投稿日付邦題コメント平均点
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