スノーピアサー の ザ・チャンバラ さんのクチコミ・感想

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スノーピアサー の ザ・チャンバラ さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 スノーピアサー
製作国,チェコ,,
上映時間126分
劇場公開日 2014-02-07
ジャンルアクション,SF,漫画の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 ポン・ジュノが監督し、それをパク・チャヌクがプロデューサーとして援護するというものすごい体制で製作された作品だけあって、映画には終始ドえらい気合が満ち溢れていて、一瞬足りとも目を離させません。ハリウッド製SF映画の外面を持ちながらも、中身にあるのはバリバリの韓国製バイオレンス。銃ではなく斧やナイフを武器に殺し合いをするという点に本作の個性があります。また、アクションに入る前の「溜め」の演出も素晴らしく、さらには殺し合いの途中に新年を祝い始める等のパンチの効いたユーモアも楽しく、少なくとも前半部分は、1年間に数本出会えるか出会えないかレベルの面白いアクション映画として仕上がっています。。。
問題は後半部分。「あんたらが起こした革命は、我々が考え出したシステムの一部だったんだよ」と、創造主・エド・ハリスから『マトリックス/リローデッド』みたいな告白を受けた辺りから、映画は訳のわからん方向へと走り出します。今までバイオレンス映画としてやってきた映画が、ここからいきなり宗教的・SF的方向へと舵を切り始めるのですが、SFをやるに足る素地がこの映画にはなかったので、これを眺める観客はポカーンとさせられてしまいます。。。
この映画の基本設定はボロボロです。スノーピアサーが永久機関を持つにしても、休みなく走っていれば車輪や車体は摩耗するし、何年も野ざらし状態の線路だって走れる状態にはないはず。そもそも、スノーピアサーが地球一周旅行を続けてることの理由もよくわからないし(どこかに停車している方が安全なのでは?)、疑問は尽きることがありません。それでも前半部分では、この映画において設定とはあってないようなもので、出てくる画を楽しめばそれでいいのだと納得しながら見ることができたのですが、エド・ハリスが分かったような分からんようなことを言い始める後半部分になると、設定の弱さが一気に気になり始めます。だいたい、あのカースト社会自体が意味不明。最後尾の人間は過酷な労働をさせられているわけでもなく、ただマズイ飯をもらって生かされているだけ。スノーピアサーという世界において、彼らの生にはどんな意味があるのかがよく分からないので、エド・ハリスが世界を語り始めると、途端に設定の抱える弱さが露呈してしまうのです。
ザ・チャンバラさん [ブルーレイ(吹替)] 6点(2014-06-09 01:31:47)
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