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《ネタバレ》 前半は寅さんが連れて帰ってきた赤ん坊の騒動で笑わせてくれます。しかし子どもが欲しくても子宝に恵まれなかったおばちゃんがわが子のように赤ん坊を可愛がる姿と、自分の子どもをいとも簡単に置いて姿をくらました挙句、気が変わって軽い気持ちで迎えに来る若い親との対比が少し悲しくもあります。
後半は寅さんがしっかり恋愛モードに突入してくれます。ここでいい味を出すのが江戸川合唱団のリーダー、大川弥太郎。中期以降の作品では寅さんは完全に若い二人の恋の指南役に回ることも多くなります。本作でもその傾向はあるものの、寅さん自身も大川と同じ相手にしっかり恋をしており、大川は寅さんのれっきとした恋のライバルでもあるんですね。これは第14作。まだまだ寅さんは若いなあと感じ、嬉しくなるのです。 そしてその恋の相手は十朱幸代演じる看護婦さん。寅さんのマドンナは悩みを抱えていたりどこか影のある女性像が多い中、そんな影を感じさせない十朱さんが演じる庶民的で明るく元気一杯のマドンナ像と寅さん、とらやの人々との絡みは陽気で明るく、シリーズの中のお気に入りの一作です。 【とらや】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-07-30 22:10:13)(良:2票)
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