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《ネタバレ》 平凡なタクシー運転手と、凶悪だが複雑な殺し屋が一緒に過ごした一晩。タクシー車内での会話に、ドキッとする瞬間もあった。シンプルだがいくらでも面白くなりそうなプロット。だが、その良さが結局活かされなかったのでは。トム・クルーズの悪役演技がどうと言う以前に、単純に緊張感のない凡庸なサスペンスだった。殺し屋のキャラクターが中途半端に人間臭いのはどうした事か。ドジって一人目の標的がタクシーの屋根に落っこちる序盤から失笑。挙げ句、タクシー運転手の母親と話している隙にドジってアタッシュケースを盗まれ、慌てて追いかけたがケースはトラックに激突し木っ端微塵。運転手に凄む殺し屋の台詞『あれには全データが入ってたんだぞ!』に至ってはもう爆笑するしかない。その後も依頼主の元に自分の替わりにタクシー運転手を行かせるわ、可哀相なほど情けない。ムーディでスタイリッシュなマイケル・マン監督は、プロットが要求するヒリヒリした心理劇には興味がなかったとしか思えない。DVDでの視聴ながら、夜のタクシー車内の雰囲気はいい感じだったが、やはりこれは別の監督で観たかった。
【i-loop】さん [DVD(字幕)] 4点(2006-05-24 06:30:44)(良:1票)
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