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《ネタバレ》 これは西部劇という形を借りた男同士の友情のドラマでもあり、愛する女への男の不器用さを表現して見せたラブストーリーでもある。サム・ペキンパー監督と言えば派手な銃撃戦とリアルな戦いが頭に浮かぶが、この映画はそういうものがほとんど無い。そこに見えるのはひたすら男としての不器用さ、女に対して見せる男の不器用さ、ジェイソン・ロバーズ演じるケーブル・ボーグが出逢った女、ステラ・スティーブンス演じるヒルディに見せる態度は男の不器用でいて、男としての本心がよく表れていて、例えばあのスケベな神父にしても同じである。そんな不器用な男と男、最後に砂漠を愛した男の迎える死を見守る男達と女、あの神父の台詞「人間臭くて良い奴だ」というこの言葉には男同士、男だからこそ言える台詞としての重みが感じられ、好きな砂漠で最後を迎えることの出来たケーブルにとってはこれ以上ない最高の死であるように感じてならない。どこまでも人間臭い男達とそんな男と同じように女性らしい強さと弱さの両方を演じ切ったステラ・スティーブンスの存在もこの映画を盛り上げている要因として欠かせないし、男と男、男と女のドラマとして温かく描き切ったサム・ペキンパー監督の優しさが感じられる作品になっている。
【青観】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2010-03-04 20:48:58)
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