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《ネタバレ》 成瀬巳喜男監督の遺作にして、これまた素晴らしい傑作になっていて凄い。普通、遺作ともなると大抵の場合、かなり質が落ちたりするものなのに、この監督さん、やはり凄い。もうそれしか言葉が浮かびません。よくこれだけ一人の女性の傷ついた心、感情的な心のゆれを描けるものだ!恐ろしいほどです。夫を交通事故で失った女(被害者)と加害者との恋愛という設定の中で、描かれる男と女の心のゆれ、どうしようもないやるせなさを映像によって映すこの何とも言い様のない表現方法の凄さに、そして、被害者であるにも関わらず加害者の男に対して、次第に愛情、恋愛的な心を持ちはじめるという女性にとって、何ともやるせない、哀しさみたいなものを眼と表情によって演技している司葉子の美しさに、ただただ泣けて仕方がない。最初は相手の男(加山雄三)にどこかに消えて欲しいとばかりに必要に迫ってたいたものの、どんどんと惹かれるようになり、遂には身体を許そうとする姿など、下手なセックスシーンよりもゾクゾクっとさせられる色気があるし、官能的です。それにしても成瀬巳喜男って監督さんは、男なのにどうしてこれだけ女性の心理というものを上手く描けるのか不思議です。その表現方法と映像的、センスにあの何ともやるせない音楽がこれまた抜群の成果を持たらしていて、終り方も物凄く余韻を残したまま終わらせる。とにかくこれまた成瀬巳喜男監督の代表的作品として、外せない。私はこれを観て、司葉子という女優が一気に好きになってしまった。まだ観てない彼女の出演作品、幾つもあるので他のも観たいと思います。 そんな司葉子の美貌にクラクラすること間違いなしの一押し作品です。これを観たらほとんどの男は司葉子に惚れるだろう!そして、あの「ばはは~い!けろよ~ん!」が忘れらなくなることでしょう!それでは皆さん一緒に「ばはは~い!けろよ~ん!」←一日の終わりの挨拶はこれで決まり!最後にやっぱり10点に変更する。えぇい!持っていきやがれ!文句なしの10点満点だ!
【青観】さん [DVD(邦画)] 10点(2007-05-12 12:32:13)(良:2票)
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