ゲド戦記 の ばびぃ さんのクチコミ・感想

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ゲド戦記 の ばびぃ さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ゲド戦記
製作国
上映時間115分
劇場公開日 2006-07-29
ジャンルドラマ,アドベンチャー,ファンタジー,アニメ,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》  酷評されていたので、デビルマンとガンドレスを前日に観て、耐性を付けて見に出かけた。ワクチンがよく効いたのか、すんなりと観ることは出来た。
 が、これで1800円?とも思う。まず、世界観が広そうに見えて狭い。出てくる舞台は主に城-街-隠れ家-クモの城の4カ所。殆どが後半2カ所周辺でのご近所ムービーになっている。デビルマン並みだ・・・。
 そして、なぜアレンが父を殺めたのか、説明が皆無。冒頭で侍女が王にアレンの様子がおかしい、と進言するシーンがあったが、あれだけでは不親切。何故影を恐れるのか、伏線として引いておけば、後半のメッセージも活きてくるのに。これでは理由無く凶行に走る少年犯罪ムービーじゃないか!
 さらに、テルーの生い立ちやゲドのこともほとんど説明なし。そもそも、ゲド戦記って言う割にゲドが単なる語り部になっているのは何故?
 台詞の扱い方や音楽のタイミングも微妙。声優についてはゲド役の菅原文太はさすが。ただ、他のキャストが微妙。キャストも再考する時期では。
 この作品、どんな層にどのような話を伝えたいのか。原作を読め、なんて言うのは映画として失格。しかもファミリー層が多く来るのが予想されながら、血生臭かったりグロテスクだったりして、子供たちには正直つらい作品でもある。
 製作委員会の面子は大企業。電通と博報堂って日本の広告の大半を仕切るに等しいではないか。ただ大規模に広告したところで、言いたいことが伝わってこない作品を観客が喜ぶはずがない。最近のジブリ、特に鈴木PDがヒット仕掛け人として表に出る頻度が高くなるにつれ、作品の質がどんどん落ちている。裏方が表に出すぎることこそ、この映画が言い続けた「均衡の破壊」なのではないのか。そういう見方をすれば、この作品、今のジブリのカオスを隠喩した作品といえるかもしれない。
 奇しくも、「ハウルの動く城」の監督を務めるはずだった細田守監督の作品が現在全国13館という規模でありながら高評価を受けている。映画はもちろん監督だけのものではない。集まるスタッフの総合力で左右される。細田監督の作品には、前回の降板騒動にもかかわらず、最高のスタッフが集結している。今回のゲド戦記で宮崎吾朗監督がどのような評価がなされるかはむしろ次回作にかかっているかと。でも、この調子だと次回はもう無いかも。原作者マジ怒りだし。0点もやりたくない。
ばびぃさん [映画館(邦画)] 0点(2006-08-03 03:43:13)(良:3票)
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投稿日付邦題コメント平均点
2017-01-10この世界の片隅に(2016)10レビュー8.19点
2016-10-10君の名は。(2016)9レビュー6.97点
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2013-10-07地獄でなぜ悪い8レビュー5.90点
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