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《ネタバレ》 この映画は色々な事を伝えています、聞く人によっては奇麗事ばかりならべているように聞こえるかもしれない。指輪の力に負けてしまう弱い心、裏切り、窮地に立たされても自分の利益ばかり考え協力をしない王達、しかし最終的には国をも動かしてしまう個人の強い気持ち、フロドや旅の仲間のしてきたことが伝わったとき人々そして種族を越えた友情によって悪に対しての最後の抵抗をする。
しかし一番の見所は旅の仲間、特にフロドとサムの友情です。 原作を読んでいない為フロドとサムとの関係は深くは知りません、サムはフロドの為に命を懸けてこの旅に挑んだ、この旅に力のないホビット達が挑んだその時点で彼らは勇者でした。 エンディング、王となったアラゴルンが、頭を下げるフロド達に「頭を下げる必要は無い」と言い全員がひざまずくシーン、背筋がぞくっとしましたね。ホビットという力も無く外界に興味のあまり無い種族が世界を救ったのだという実感、そして1作目で指輪をどうするかでもめた時にフロドが自分が行くことを決意したあのシーンを思い返しました、「フロドがいくなら俺たちも行く」そういって4人のホビットが旅立ちました、あの時ホビット以外の人間達は仲間割れし、指輪の魔力に負けていた、あの時の決断が全ての結末へとつながります。 みなさんの感想にもある通り確かにこの作品はサムの視点から描かれている場面がいくつかあり、今作はサムの見せ場が多く限りなく彼は主役でした。 確かにフロドは指輪の魔力に負け、1作品目でガンダルフがゴラムを生かした事、そしてサムの助け無しには成し得なかった指輪破壊。 しかし主役はやはりフロドなのだと思います。 ビルボから引継いだ指輪、完全に巻き込まれてしまった形で始まった帰ることのない旅、指輪の魔力に徐々に支配され誰も信じる事ができなくなっても同じ境遇にあるゴラムを正しい道に導こうとし助けようとする、そして最後にはこの旅から帰る事はできないと決意する。指輪の重荷はサムには背負わせることなく自分ひとりで受け止め、エンディングでは 「灰色の雨のとばりにまとわれ、やがて全てがガラスのように透き通り、銀色の世界が広がる。その先には輝く白い岸辺、暁の太陽が昇る場所に着くだろう」 と、ガンダルフが語っていた死後の世界へと旅立つ・・ ビルボとフロド、そしてサムに引継がれ彼らの旅は伝説となり語り継がれていく・・ 最高でした! 【名探偵コナン・ザ・グレート】さん [映画館(字幕)] 10点(2005-11-01 02:45:06)(良:1票)
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