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《ネタバレ》 あのフレディの部屋、内装の色彩、その不気味な美しさに息をのむ。ミランダ(サマンサ・エッガー)が如何に逃げるか、その心理的駆け引き。しかしフレディ(テレンス・スタンプ)の発言を、僕は何気に聞きながらも唖然とする。それは“敬意を払う”であったり、“娼婦と同じだ”と罵倒したり。臆面もなく、この言葉を発する男の精神世界が本当に怖い。ミランダは最初から貼り付けられた蝶も同然なのだ。強烈なアングルと共に、サマンサ・エッガーの演技力に唸る。死の淵を彷徨う彼女の顔は壮絶だったが、息絶えた顔をカメラが正面から捉えることは無かった。よって、文字通りの体当たりで汚れ役を演じきったこの主演女優には、痛々しさよりも巧さが印象を残す。ワイラー監督は女優の扱い方に、厳しさとともに配慮がいき渡っているのだなと感じる。だからこそ、またいつか鑑賞しようと思える。
【よし坊】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-11-21 22:27:03)(良:1票)
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