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《ネタバレ》 P・ハイスミスの原作のテーマが「自己の喪失」であるのでどちらかといえばリメイク版の「リプリー」の方が原作に近いしマット・デイモンの方が「才人トム・リプレイ」なのだろうと思う。だが作品を流れるそこはかとない哀愁(ニーノ・ロータのメロディ！)そして主演のドロンの名演によってこの作品はサスペンス映画のエバーグリーンとなった。はっきり言ってドロンは好きな俳優ではないのだがここではその「下種な」雰囲気が見事に「背伸びをした成り上がり感」をかもし出していて絶品。ここではヒロイン、マリー・ラフォレはおまけ。モーリス・ロネの方がよっぽど不思議な色気を出している。ヌーヴェル・バーグの若手監督達にさんざん虚仮にされたルネ・クレマンの怒りの一本！
【Nbu2】さん [映画館(字幕)] 9点（2008-01-27 21:26:36）
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